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2016/08/18

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身近な“お兄ちゃん”だからこそ今できることがある――。現役プレーヤーによる普及活動『フットサルバトンプロジェクト』とは?

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若手選手によるフットサル普及プロジェクト

フットサルの普及を目的としたスクールや巡回指導はさまざまな団体や選手によって行われています。そんな中、ちょっと変わった普及活動がスタートしました。その名も「フットサルバトンプロジェクト」です。

2015年6月にスタートしたこの活動は、現役フットサルプレーヤーがチームに出向いて、フットサルを体験する練習会を行うというもの。最大の特徴が、Fリーグや日本代表などですでに実績のある選手ではなく、これから活躍を目指している若い選手によって行われているということです。

プロジェクトの発起人である代表の島田大陸選手、副代表の花嶋悠選手はどちらも25歳。なぜ実績も知名度も十分とは言えない若い選手たちが、このような普及活動を行っているのか? その理由を島田選手、花嶋選手に聞きました。

一番はフットサルの楽しさを伝えること

「日本フットボールの未来を担う子どもたちにフットサルの魅力を伝え、つないでいく」
フットサルバトンプロジェクトの公式サイトには、こんなメッセージが掲げられています。そこには、島田選手と花嶋選手がフットサルをプレーして感じた思いがありました。
「僕たちもそうだったのですが、日本ではほとんどの選手がサッカーからスタートします。でも、世界のスター選手、ブラジル代表のネイマールやスペイン代表のイニエスタはフットサルを学んだ後にサッカーに転向しています。技術を吸収するスピードが早い年代にフットサルをやることは、ボールタッチ、コントロール、個人戦術の習得などで必ず良い効果が得られると思います」(島田)

ブラジルやスペインでは、狭いスペースで、ボールタッチの回数が増えるフットサルが育成年代に取り入れられています。しかし、日本ではフットサルはそこまで普及しているとは言えません。だからこそ、多くの子どもにフットサルに出会うきっかけをつくりたい。そんなところからフットサルバトンプロジェクトはスタートしました。
「一番はフットサルの楽しさを伝えること。どんなに僕たちからは『フットサルはサッカーの役に立つよ』と言っても、楽しいと思わなければ興味を持ってもらえません。たくさん盛り上げることを心掛けています」(島田)

指導対象となるのは小学校から高校まで。高校のフットサル部のように普段からプレーしているところもあれば、全くプレー経験がない小学生が対象になることも。「そこがちょっと難しいところ」と花嶋選手は言います。
「常に同じことをやるわけではありません。小中高というカテゴリーもありますし、サッカー部なのかフットサル部なのかでもアプローチは変わります。だから、最初はどのぐらいのレベルかをチェックするメニューをやって、それぞれのカテゴリーに合ったトレーニングを行っていきます」(花嶋)

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フットサルの面白さを分かってもらうための取り組みとして行っているのが、FPと併せてゴレイロ(GK)の選手も指導スタッフとして派遣することです。
「フットサルは『ゴレイロが試合の半分を決める』と言われるぐらい重要な存在です。うまいゴレイロが守っていると、シュートを決めるのは本当に難しい。サッカーしかやったことのない選手にとって、本格的なゴレイロを相手にシュートを打つのは今まで味わったことがない経験になります。サッカーのGKとしては背が低かったり、体が小さかったりする選手でも、フットサルのゴレイロとして活躍できる可能性もある。そういう可能性も引き出してあげたいなと考えています」(島田)

子どもたちと一緒に夢を叶えていきたい

フットサルバトンプロジェクトは島田選手、花嶋選手をはじめ、これからFリーグで活躍を目指す選手たちによって行われています。実績も知名度も十分とは言えません。しかし、「だからこそ伝えられるものがある」と2人は口を揃えます。
「イメージしやすいと思うんです。Fリーガーが教えに来る、というのはとまったく違う。もっと近くに感じていると思うんです。子どもたちも最初は『誰? このお兄ちゃん?』という感じなので」(花嶋)
「Fリーガーだったら憧れの選手、雲の上の存在みたいになってしまう。だけど、僕らはFリーガーになりたいと思って夢を追って練習している選手ばかりなので、そういう姿を子どもたちに見せて、自分たちにもできると思ってもらいたい」(島田)
 
実際に、このプロジェクトのメンバーでは代表の島田選手がバルドラール浦安、水谷祐紀選手がペスカドーラ町田で、2016シーズンからFリーガーになるという目標を達成しました。
「Fリーガーになってからではなく、サテライトでプレーしているうちから、子どもたちに教えることで自覚を持ったり、社会経験を積んだりすることは、若い選手にとって重要だと思います。このプロジェクトに関わっている選手から、Fリーガーになる選手がどんどん出てきて、“登竜門”のようになればうれしいです」(島田)
「フットサルバトンプロジェクトのメンバーは、それぞれのチームでトップ昇格やFリーグでの活躍という、自分の夢を叶えるために挑戦しています。フットサルを教えてくれた“お兄ちゃん”が、Fリーグの選手としてみんなが憧れるピッチに立っている――。その姿を見せることは、どんな言葉を並べるより、何倍も説得力があるはずです。

プロフィール
島田大陸(しまだ・たいろく)
1991年6月16日生まれ。東京都出身。21歳からフットサルをはじめ、翌年ペスカドーラ町田の下部組織に入団。23歳の時にスペインの名門インテル⋅モビスターへ練習生として渡西。帰国後のリーグ戦では東京都1部得点王を獲得。
2015~2016シーズンよりバルドラール浦安セグンドに移籍、関東1部リーグを戦い、翌シーズントップカテゴリーであるバルドラール浦安プリメーロへと昇格を果たした。フットサルバトンプロジェクト代表。

花嶋悠(はなしま・ゆう)
幼少期よりサッカーをはじめ、フットサルのトレーニングを取り入れ全日本U—15フットサル大会では全国制覇を経験。日本体育大学在学時に体育会サッカー部でプレーしながらペスカドーラ町田の下部組織に入団。現在は府中アスレティックの下部組織に移籍し、トップ昇格を目指してプレーしている。フットサルバトンプロジェクト副代表。

関連リンク

>> フットサルバトンプロジェクト