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2017/10/27

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『AbemaTV』がFリーグの映像配信をスタート!フットサルというコンテンツが秘める魅力、そして今後より盛り上げるための工夫とは?

インターネットテレビ局『AbemaTV』-。2016年4月11日の開局以来、サッカー、野球、ゴルフ、格闘技など様々な放送を行ってきましたが、2017年6月から日本フットサルリーグ『Fリーグ2017/2018』の映像配信をスタートさせました。今回、サイバーエージェントの執行役員でもあり、『AbemaTV』の編成制作局長でもある藤井琢倫さんにフットサルというコンテンツの魅力や取り組むべき課題、そして今後の展望などについて話を聞きました。

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――まずFリーグを放送することになった経緯や目的を教えてください。
「『AbemaTV』はスポーツの生中継を強化することが一つのポイントでもありました。スポーツコンテンツとしては横浜DeNAベイスターズや格闘技、ゴルフ、サーフィンなどがあります。その中でテレビ朝日の早河洋会長から『Fリーグは将来的に成長が見込める』というご推薦を頂いたことが、Fリーグを生中継するきっかけとなりました。」

――Fリーグのコンテンツとしての魅力をどう捉えていますか。
「スポーツ競技としてのポテンシャルは高いです。フットサルの競技人口としては300万人がプレイヤーとして存在すると言われています。一方で、視聴人口は我々の勘定だと5万人以下だと推測しています。フットサル競技をプレーするなど関わりを持つ人の数は、その50倍はあると見込んでいますので、ポテンシャルの高いジャンルです。そこは大きな魅力の一つですね。」

――試合の生中継はもちろんのこと、放送の中でハイライト番組も作っていますが、ここまでの評価はどうでしょうか。
「試合はフウガドールすみだの試合を中心に放送をしています。ハイライト番組では、スーパープレーを配信しており、ユーザーの方々の反応はいいですね。ただ、私たちもソーシャルメディア上のプロモーションを頑張ってはいますが、そこから視聴に繋がる人はまだ少ないという状況です。コアな人やフットサルを好きな人たちが視聴している段階だと思います。もっとソーシャルメディアをうまく活用し、Fリーグの面白さを普及していきたい。ソーシャルメディア上のハイライトを見て、Fリーグに興味を持つ人が少しずつ増えてくれば、来年度以降に繋がっていくと思います。」

選手にセルフプロデュースの意識をもってもらうために。

――ハイライト映像はすべてドロップボックスに共有されているそうですね。
「各チームが、自由に映像素材を入手しやすいように僕らが提供をしているんです。今の時代は、メディアの力に頼った情報発信だけでは成功できません。チームや選手自身がプロモーションをしなければ成功しないと思っています。こちらから素材は提供するので、それぞれがSNS上などで活用して拡散してもらえればと思います。また、選手には年に1度の勉強会も開いています。」

20171027_2Fリーグの試合会場での『AbemaTV』の実況解説席。

――現場の映像制作の体制を教えてもらえますか。
「基本は約20人の体制をとっています。カメラは4〜5台。俯瞰して撮るカメラはもちろん、映像制作のこだわりとして、臨場感を出すために会場を降りたカメラも設置しています。攻める選手の表情、シュートを打つ選手の表情も撮れます。また、無人カメラも設置しており、ゴールを決めたらパフォーマンスをしてもらうためのカメラもあります。選手には“セルフプロデュースを頑張りましょう”と協力を促しているんです。ちょっとしたことですが、臨場感は全然違いますね。僕らも現場で、もっとああしよう、こうしよう、と意見を出し合いながら撮影をしています。」

――映像制作をするにあたってのベンチマークとしているものを聞かせてください。
「当社は、プロ野球チームの横浜DeNAベイスターズ戦を生中継していますが、それも自分たちで工夫をしながらやっています。野球とフットサルの放送チームがノウハウを交換し合いながら取り組んでいます。面白い事例の一つとしてはテロップに力を入れていることでしょうか。選手の名前にちょっとした面白い情報を流しています。たとえば、渡邉選手(府中アスレティックFC)であれば、「スタバの新作フラペチーノは必ずチェックする」、宮崎選手(フウガドールすみだ)であれば「顔色が悪すぎて”死神”と呼ばれていた」とか。コアなファンだけではなく、ライトなファンにも選手に対しての思い入れを持ってもらうための仕掛けで、みんなが見て楽しめるテロップを作っています。」

――画面のテロップデザインにこだわっているということですね。
「映像のクオリティが低いと、ユーザーは損をした気持ちになります。クオリティが高いものを作るために、デザイナーを交えて少しでもいいものを作ろうとこだわっています。テレビは一方通行の受け身のものですが、インターネットは、視聴者がコメントにワイワイガヤガヤと言い合いながら映像を見ることが面白い。我々としては、視聴者が何かツッコミたくなるような要素をさりげなく出してコメントさせることによって、ユーザーも番組に“参加しているという感覚”が出てくるのでより前のめりになって映像を見てくれるのです」

――試合はスマートフォンやPC、タブレット、テレビ画面などでも楽しめると思いますが、見せ方の工夫などはありますか。
「そうですね。選手の表情が良く映るような映像作りは意識しています。特に上半身のアップを意識していますね。足元の技術で魅せるスポーツでもありますが、会場の問題もあって、引きの画ばかりにすると安っぽく見えてしまうんです」

20171027_3フットサルというコンテンツの魅力や課題を語る『AbemaTV』編成制作局長の藤井琢倫さん

――『AbemaTV』として、プロモーション活動の工夫など、フットサルコンテンツを推すにあたり差別化などはしているのでしょうか。
「力の入れ方として他スポーツとの差別化は一概に出来ないのですが、強いて言えば、会場を盛り上げることには力を入れています。映像だけではなく現地の会場が盛り上がれば、またお客さんは来場してくれます。会場が盛り上がれば選手も盛り上がり、スポーツ競技として盛り上がっていきます。多くの方がフットサルを観戦するのは面白い、ということを認知してくれるような取り組みを始めようと思っています。」

ユーザーを会場に誘導し、会場と配信の双方を盛り上げるための工夫。

――現地の会場を盛り上げる具体的なアプローチとはどんなものでしょうか。
「たとえば、『AbemaTVシート』を作り、AbemaTVユーザーを招待し、応援グッズを配布しています。また『AbemaTV』で試合予約をした画面を会場で見せることで入場料が500円オフとなる会場もあります。現地に行って応援しようという取り組みを、これからも本格的に行いたいです。」

――実際に『AbemaTVシート』をスタートさせてみての評判はどうですか。
「評判は良いものだと願っています(笑)。今後、『AbemaTVシート』のほかにも具体的に進めていきたいのは、試合と試合の合間の時間を飽きさせない工夫としてコンテンツを作って提供したいと思っています。今後もFリーグにアイデアを打診しながら巻き込んで行くような動きをしたいと考えています。」

――現場で取材をして拾った声などは放送に反映されるのでしょうか。
「それは今後やっていきたいですね。例えば、横浜DeNAベイスターズの放送でいえば、球場のお客さんの声を集めて、イニングとイニングの間に流したり、応援に駆け付けている名物サポーターなどにフォーカスをして生の声を拾い、それを配信に活かしたりしています。フットサルにも、その取り組みを活かしたいです」

20171027_4実際の『AbemaTV』の映像。マスコットキャラもアベマグッズで応援している。

――海外で放送されるフットサルなどの映像は参考にされていますか。
「現在、スマートフォンで1千万人近くのユーザーがいますが、多くはザッピングをして番組を探すスタイルです。海外ではこれとまったく同じ視聴スタイルのメディアがなく、検索してフットサルを見る、見たいときに見る、といったように視聴する動機があるものがメインとなっているので、正直、『AbemaTV』としては参考にするものがあまりありません。ですので、自分たちでコンテンツを作っていくという姿勢が主体になります。現地での“小さな熱狂”を“大きな熱狂”に変えるために頑張っていきたいと思っています。」

――現在、Fリーグ側とはどんな頻度で話し合いを行っているのですか。
「かなり密にやらせてもらっていますね。非常に協力的で一生懸命に盛り上がることを考えてくれています。ですので、Fリーグと、そして地域とも協力していくことを念頭に置きながら、リーグ全体を盛り上げていければと思っています。」