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2018/08/08

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フットサル中に訪れた命の危機 ヴォスクオーレ仙台・田中奨選手が語る救命知識の大切さ

フットサルは気軽に楽しめるスポーツですが、時として心肺停止に陥るような命の危険を伴うこともあります。現在ヴォスクオーレ仙台で活躍する田中奨選手は、かつてフットサル中に心肺停止状態に陥りましたが、すぐにAEDを用いた適切な救命措置を受けたことで一命を取り留めました。田中選手にフットサルとの出会いと当時の状況、そして救命知識を持つことの大切さについて伺いました。

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試合中の命の危機を乗り越え、現在、ヴォスクオーレ仙台で活躍する田中奨選手

下位リーグを経て、25歳のときにFリーグの舞台へ

田中選手は東京都出身。3歳の時、「サッカーをやっていた兄について行ったことがサッカーを始めるきっかけでした。」と話をする田中選手。その後高校までサッカーを続けていましたが、中学生の時のクラブチームNASALOT FC.のコーチが関東リーグ2部のFCmmというフットサルチームの選手だったことがフットサルとの出会いになりました。

「中学の時からフットサルを体育館でする機会があり、FCmmの練習に混ざってプレーすることもありました。」

田中選手は、高校卒業後、本格的にフットサルを始めます。

「江戸川区の少年サッカーチームに誘われ、Junsという東京都のオープンリーグのチームに入って2年プレーした後、関東リーグ2部のFCmmに加入しました。さらに上のレベルでプレーしたいと思い、バルドラール浦安テルセーロ、セグンドに入りましたが、その後再びFCmmに戻って2年プレーした後、ヴォスクオーレ仙台のサテライトに加入し、トップチームに昇格することができました。」

長い道のりを経て、ついに田中選手はFリーグの舞台に立ちます。

「若くしてFリーグに出場している選手も多い中、一番下のリーグから始めて25歳で初めてFリーグの舞台に立たせてもらいました。自分の決断は正しかったと思いますし、辞めなくて良かったと思っています。」

今ではフットサルを地道に続け、Fリーグでプレーできることに大きな幸せを感じているといいます。

「自分はスピードが持ち味。守備で厳しく相手に寄せるなど、相手が嫌がることを続けることができることが特徴だと思っています。」

自身の特長を存分に生かして、Fリーグの舞台で活躍しています。

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試合中、突然心肺停止状態に

そんな田中選手に命の危機が訪れたのは、2015年5月4日、FCmmに在籍していた時でした。それはピヴォチャンという大会の予選で、P.S.T.C.ロンドリーナとの試合中の出来事でした。

「前半の半ばくらい、0-1で負けていた時間帯でした。相手選手がシュートを放つ瞬間に体を投げ出してブロックしました。その時、人生で一番痛いという感覚がありました。」

何とか立ち上がると、ペナルティエリア内でPKの判定を受けました。「なんでPKなんだろうと思った瞬間、意識を失ったんです。」倒れた田中選手は、心肺停止の状態でした。しかし、田中選手は、その後コートの上で目を覚まします。

「バルドラール浦安でプレーしている青山竜也選手の妹さんが、学生トレーナーだったのですが、すぐに自分の異変に気づいて駆け寄ってくれて、AEDを準備して救命措置をしてくれました。目を覚まして、『あれ、何をやっているんだろう』と思うと、何度も自分の名前を呼ぶ声が聞こえて、大変なことが起きたのだと思いました。そして病院へ向かい、翌日昼には退院できました。」

AEDを用いた適切な救命措置が行われたことで、田中選手は一命を取り留めました。

「この一件で、救命知識を持つことの大切さを身に染みて感じ、命を救ってくれてとてもありたがく思いました。」

田中選手は翌月、消防署で行われた救命講習に参加します。

「今度、僕のようなことが起こったら、今度は自分が助けてあげようと思っています。フットサルやスポーツをやっていない人にも、誰にでも起こりうることですから。」

一命を取り留めた田中選手は、講習を受けて適切な救命知識を身につけ、もしも、身近な誰かに命の危険が差し迫ったときのために準備をしています。

フットサルの魅力について、「スピーディーな展開や、得点チャンスが頻繁に起きて熱くなれるところです。」と語る田中選手の今の目標は、「フットサル日本代表を目指そうと思っています。そのためにはチームの練習をおろそかにしていてはいけません。練習から一つ一つのプレーを全力でやっています。あのことがあったから、一瞬一瞬で、何が必要なのかを考え、今を全力で生きることができています。」

命の危機に直面したからこそ、目の前の課題にも懸命に取り組むことができると語る田中選手。フットサルを楽しむ皆さんも、万が一の事態に備えて、しっかりとした救命知識を身に着けることをじっくりと考えてみるのはいかがでしょうか。

▶▶ヴォスクオーレ仙台