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2019/01/11

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スポーツの価値と可能性を次世代へ繋げる~ 『F-connect(フットボールコネクト)』の挑戦。

『F-connect(フットボールコネクト)』は、Jリーガーによる児童養護施設の子どもたちを支援するチャリティー・プロジェクトです。2015年に小池純輝選手(東京ヴェルディ)と梶川諒太選手(東京ヴェルディ)の2人で始動し、野村直輝選手(徳島ヴォルティス)、さらに昨年の夏から新井純平選手(FC琉球)も加わり輪は広がっています。

F-connectの主な活動は、各地の児童養護施設を訪問し、子どもたちと一緒にボールを蹴ること、チャリティーイベントやグッズ販売で得た収益で、児童養護施設の子どもたちをJリーグの試合に招待することです。小池選手はプロジェクトの趣旨について「F-connectに関わった子どもたちが夢や目標を持つきっかけを作りたいんです。」と話してくれました。

12月9日(日)、今回のチャリティーイベントの舞台は横浜市立南高等学校。『F-connect×横浜市立南高校チャリティーフットボール powered by Criacao』と銘打って行われました。同高校サッカー部と同附属中学サッカー部の生徒たち、そして、これまで数々のフットサルイベントの開催実績がある総合フットサルコミュニティサイト「SMILE FUTSAL」を運営する株式会社Criacaoのサポートを得て、神奈川県内5つの児童施設の子どもたち27名を招待し、みんなが一緒になってミニゲームを楽しみました。

今回、F-connectからは、Jリーガー4名のうち、小池選手が参加しています。梶川選手、野村選手、新井選手は、それぞれの所属チーム(18年時点)がJ1昇格プレーオフに出場していたため、日程の調整がつかず参加することができませんでした。

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『F-connect(フットボールコネクト)』の発起人のJリーガー、小池純輝選手(東京ヴェルディ)。

さて、普段はサッカー部と陸上部が共用しているという南高校の広いグラウンドに入ると、まず耳に入ってきたのは音楽とDJの声でした。担当するのは南高校放送部の生徒たちです。フットサルやサッカーに関係する生徒だけではなく、他の部活の生徒も一緒になってイベントを作り盛り上げていたのです。

放送部の久保田尚佳さん(高校2年生)は「このようなイベントに関わった経験はなくて、事前にイメージが湧かなかったのですが、イベントを成功させるために協力していきたいと思い、トークの担当者がラジオ番組を参考にして番組進行の原稿を作るなど準備をしてきました。やってみると楽しいですね」と笑顔で語ってくれました。

放送部のこれまでの活動実績は学校行事の照明や音響担当です。今回のDJ体験は放送部の生徒たちにとって新しいチャレンジとなったことでしょう。放送機器の置かれたデスクを囲んで、部員たちが賑やかに取り組んでいました。

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F-connectを通じてスポーツの持つ価値や可能性を伝えたい

チャリティーフットボールのミニゲームが行われているグラウンドに目を移すと、子どもたちも中高生や大人と混ざって一緒にボールを追いかけていました。大人の蹴ったボールを怖がることなく、全速力でボールを追いまわす子もいれば、ゴール前で待ち構えてシュートを狙っている子もいました。

学生や大人たちは、子どもが近くにいるときは積極的にパスを出したり、1対1を仕掛けてチャレンジさせたり、子どもも一緒に楽しめるような工夫をしながらボールを蹴っている様子が見て取れました。ミニゲームを終えた小池選手は、このようなコメントをしてくれました。

「今日は、みんなの笑顔を見ることができましたし、僕自身も楽しかったです。フットボールのパワーや価値を感じられた一日でした。性別や年齢に関係なく、自然と笑顔になれるのがフットボールの持つ力なのだと思います。今日のイベントはサッカー部や放送部の生徒さんたちのサポートがなかったら上手くいきませんでした。彼らの心の中にある『協力したい』という気持ちは素敵なことですし、大切なことだと思います。スポーツは勝ち負けだけではありません。こうやって一緒にボールを蹴ることで何か感じてもらえたら、というのが僕らの願いです。僕らプロアスリートは、スポーツの価値を次の世代に伝えていく役目も担っていると思うので、F-connectを通じて中学生や高校生にスポーツの価値を感じてもらえたら嬉しいし、今後も繋がっていければと思っています。」

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イベントを通して、一人ひとりが感じた価値を大切に

小池選手の思いは、しっかりと高校生に届いているようでした。横浜市立南高校・サッカー部でキャプテンを務める山田健人さん(高校2年生)が、こんな話をしてくれました。

「僕は小学4年生からサッカーをやってきましたが、これまでチャリティーイベントに参加したことはありません。フットサルやサッカーに限らず、多くのことを知り、学ぶことのできる、良い経験になりました。今後、試合をするだけではなく、イベントの企画もできれば面白いですね。サッカー部員だけではなく、他の部活の人も参加できるようなものができればいいですよね。ただ、なかなか生徒だけの力では難しいので、今回のF-connectのように実績のあるイベントのお手伝いという形で一緒にできるのは大きいと思います。フットボールの純粋な楽しさを改めて感じられる機会なので、これからも続けられるといいと思います。」

F-connectと高校生によるチャリティーフットボールイベントといえば、前回(2017年12月)に横浜市立みなと総合高等学校で『スマイル×F-connect×みなと総合高校=300%チャリティーフットサル大会!!』として行われました。みなと総合高校は、生徒たちが、将来、社会人として自立し、社会の中で役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するためのキャリア教育を推進する学校です。女子フットサル部の生徒たちからは、将来について「幼児教育に携わりたい」「スポーツ関連の仕事をしたい」など具体的な夢や目標を聞くことができました。
一方、横浜市立南高等学校は、横浜市内の公立校として初の中高一貫教育校として、2012年に附属中学校が開校。近年は東大や東工大などの国公立大学や難関私立大学への合格者が増加し、注目されている学校です。生徒に将来の話を聞くと「大学に進学してから考えたいと思っています」というような答えが返ってきました。
 
同じF-connectのイベントを開催しても、みなと総合高校の生徒たちはイベント全体を楽しんでいる印象でしたが、南高校の生徒たちは、まるでサッカー少年に戻ったように、小池選手と1対1の勝負をするなど楽しんでいました。また、上級生が下級生の面倒を見るような雰囲気もありました。各高校でそれぞれが独自の雰囲気を持ちながら、また、それぞれが独自の価値観を持ちながら、チャリティーフットボールイベントが成り立っていました。

閉会式で、株式会社Criacaoの取締役CSO 竹田好洋さんは「今日のイベントは、参加した一人ひとりが、それぞれ違った価値を感じていることでしょう。だから、ここであえてまとめることはせず、終わりたいと思います。」と締めくくりました。

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